日本妙好人協会

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金言金行集
2021年8月5日

 或時(あるとき)先祖の年廻法事を営み兄妹等

が寄り合ふた席で與市は珍しく肉身の人達へ

お慈悲の話を聞かせて御法義をすすめられた事

があつた、其時 兄妹等が 「お前様はなかなか

能(よ)く聞いて居られるで矢張り話が上手じや」

と云はれた、其時與市は 「私等がいくら聞いて

上手に話が出来たかとて、そんな事位や又

覺えて知つた事位で極楽参りは出来るものじや

ない 」と真劍になつて注意された、


  與市同行喜びのあと

金言金行集
2021年8月25日
 
 自から定めては、あとより あやぶみが起る。

たとえば、くづれかゝりたる箒(ほうき)を以(もっ)

て掃除(そうじ)すれば、はけどもはけども はきた

る跡に塵(ちり)が残るなり。

 これは其(その)はく箒もやはり塵となればなり。

行者の心中さつぱりとしたやうでも、是(これ)でも

どうやらの心か(が)後から後から起るものなり。



      秀存語録より 一蓮院秀存和上
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