日本妙好人協会

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金言金行集
2021年5月22日
 
 ●才市が をやさま(親様)。

 才市が をやさまに、

 よ〔う〕似て居るよ。

 見るほど、よ〔う〕似て居るよ。

 親と思わず。

 親さまに よ〔う〕似て居るよ。

 この親が才市の親かい。

 ありがたい、なつかしや。

 なむあみだぶつ、なむあみだぶつ。


   浅原才市集  鈴木大拙編著より

金言金行集
2021年5月25日
 才市にとりては、また、宝の山でもあり、宝の海

でもあり、金銀の雨でもあり、彼は百万長者その

人なのである。その喜びはそれゆえに、何とも、

かとも、口には出しきれぬのである。

 左の如き(本書は縦書きの御本である)表現は

「日記」の到るところに見える。



  ●うれし、よろこび、たからの山で、

 どれが わしがか、みなわしが

   (わしのか、みなわしの)

 なむあみだぶつの、た〔か〕らのやま。

 わたしや、あなたに、疑ひとられ、

 いま、らくらく、

 こころもらくで、身もらくで、

 名号さまに、まもられて、

 愉快なの、愉快なの。




 「なむあみだぶつ」と自分が一体で、その一体は、

ただじっとしていて自分を楽しむというに止まらず、

それが日常の働きそのものであるとの自覚が、

才市の日記を作り出したのである。

 それが、この妙好人の特色の一つと見るべき

であろう。




  妙好人 浅原才市集  鈴木大拙編著より

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