日本妙好人協会

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コラム
2019年9月5日
 今、菊藤 明道先生の「真の仏弟子・妙好人」を

拝読中である。 妙好人がここまで世に流布された

のは鈴木大拙先生の功績と言って過言ではない。
  
 大拙先生の教え子でもあり、日本民藝館 創設者

・民藝運動を起こされた柳 宗悦先生そして、

大拙・柳 両師との交流もあり大拙先生が妙好人に

着目されている時、古本屋を歩き周り多くの妙好人

関連本・資料を収集され妙好人分野の拡大拡充、

流布に於いて多大なる功績を残された楠 恭先生

そんな尊い たすきを引き継がれて現代の妙好人

研究の筆頭者がこの本の菊藤先生である。

   鈴木大拙 歿後50年を記念して

「鈴木大拙の妙好人研究」(法蔵館・2017)の著者

である。
  

 内容の密度 網羅性は勿論、この御本がこの時期

に世に出たことは妙好人研究において、分野の

拡大拡充において、この先 重要な指標となる

ことは疑われない。
 
  妙好人分野において、大変大きな事業を成し

遂げられた先生である。 

私は親しみを込めて「妙好人先生」と何通も 

やり取りして頂いた手紙にも、そう記した事がある。

     太陽が燃え盛る夏の日。
   
 妙好人の資料となる本を持参し、福知山のお寺に

お邪魔した際に、以前 自分がお礼で送らせていた

だいた地元の釜焼きの,その茶碗でお茶を出して

くださって、妙好人の話、信心の話、大拙先生や

稲垣瑞剱先生の話・・たくさん有難い楽しい時間を

過ごさせて頂いた。
   
     帰り際に、「ちょっと 待っといて!」と

わざわざ、地元の銘菓を手土産にと車を出して

買って来て下さった。

 そして、最後にお寺の庭で、キャッチボール

しないかと誘って頂いた。とても八十の齢を超えた

人の投げる球とは思えぬほどの直球が熱い思い

と共に私のミットに突き刺さってきた。

見上げた空は、どこまでも青かった・・・

この文章を書きながら、先生のお顔を見たくなって

きた。


  そうだ・・・京都へ行こう