日本妙好人協会

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金言 金行集
2019年9月26日
園女の團子汁の談合といふのが名高いもので

ありました。

若い女同行などがいつも談合の席で

「お園さん お園さん も一度 團子汁の話をきかして

下されや」 と乞ひますと、園女はいつも嬉しさうに

語り出すのでありました。

「あの夕方になりますと女中がお汁を拵(こしら)

へて、それへ團子を入れて下から焚き立てますネ、

すると團子に煮える氣はないけれども、火の力で

ひとりでに煮え上がりますネ、煮え上つたと思ふ

頃にはすぐ掬ひ上げて下さりますよ」と

自分が如何にも團子のやうなもので、光明の

お陰で救ひ上げられる姿を諭したものであり

ますが、これを園女の口から聴けば如何にも

有難く聞かれて、いつも若い人々を歓ばせたと

いふことであります。



三河田原おそのさん

金言 金行集
2019年9月27日
妙好人は大概は片田舎の人で、貧乏で無学な人

が多いが、その信仰の把握の純度に於ては、遠く

学僧も及ばないものがあつて、千萬の信仰書も、

却ってここに結実され、結晶された観があると

云ってもよい。

それ故 法然上人や親鸞上人の教へは、妙好人

を得ることによつて、初めてその輝きを十二分に

発したとも云へるのである。


柳 宗悦先生
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