日本妙好人協会

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金言 金行集
2019年8月23日

庄松(しょうま)。


 富田村の菊蔵と、三本松 勝覚寺へ参詣し、庄松

が本堂で横に寝たれば、菊蔵これを咎めければ。

庄松の曰く 「親の内じゃ、遠慮には及ばぬ 

及ばぬ、ソーユウ お前は、義子(ままこ)で

あろう」

 これは御本山へ参り横に寝て、親の内じゃ

遠慮には及ばぬという喜び振り、既に外にも、

ソーユウおまえは義子(ままこ)であろうの一言

は、一層うわての喜びぶりなり。        


  (庄松ありのままの記)

金言 金行集
2019年8月24日

亀岡町誓顕寺様と申す道念の深き御方が

あって、この御方の御法縁にあひしおり、其の

御方の仰せに 
   
   『余(よ)が先年本山参詣せしに、白髪の老婆

が茶所に腰をかけ己わすれて御法義ばなしを

いたしおるゆえ、背(せな)をポント叩き、 

 「此処はどこぞとおもふや、御本山の前じゃ

ないか、ウカウカ シャベルナ、無常の風は後

より来るぞや」、と大音聲にておどせしところ老婆

はうしろへむきながら、

「親様に御油断があろうかなあ」 と申された。

我れは油断をしても、親様に御油断がないと、

親心にこころよせたゆえ、これはえらい同行ぞと

おもひ名前を聞けば、 是ぞ音に聞こえし三河國

田原の おその同行にてありし。

  (信者めぐり)